CASSHERN

CASSHERN [DVD]

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試写会
中野サンプラザ
ししょーと


50年もの長き大戦の果てに、世界の大半を支配下とした大亜細亜連邦共和国
だが勝利がもたらしたのは、戦乱の後遺症に苦しむ人々と荒廃した大地だった。
反乱勢力とのゲリラ戦が活発化する中、軍部は細胞学の権威・東教授(寺尾聡)が提唱する「新造細胞」理論に注目する。
人体のあらゆる部位を自在に造り出すこの理論が完成すれば、共和国の未来に再建の道が拓かれる。

一方の東教授は、難病に冒された妻・ミドリ(樋口可南子)を救うために研究の実用化を急いでいた。
そんな折、志願兵として戦地に赴いていた東教授の息子・鉄也(伊勢谷友介)の訃報が届く…。


☆★☆★☆★☆★


やばいな、これ。なんか酷評されまくってるみたいですね。


あたし、これ書いてる時点(日付は試写行った日ですが、今書いてるのは4/30っす)で既に三回観てるっす
来週また観に行く予定入ってます
今年の「通い映画」はこれになりそうだと既に確定しそうな勢いです


試写んときに監督がちょこっとだけ話をしてくれた
彼いわく「死にもの狂いで、バカみたいに大真面目に作った映画」だそうです
ほんとに、真面目にきちんと作られてて、メッセージ性強い作品だとあたしは思う


詰め込みすぎの感は否めないし(だから一度目はついてくのに精一杯、二度目は理解するのに精一杯
そして三度目でやっとじっくり観ることができたという始末)
説教くせーって言われたらそれまでだろうし、確かに中盤のテツヤとルナの語りは長いしダレるけど、
それでもあたしは泣いたさ。恥ずかしいくらい泣きまくってるさ。


二回目んときなんて「オチ」がわかってるから、ブライキング(唐沢寿明)が培養液の中から誕生してきた瞬間に号泣したさ
アクボーン(宮迫博之)が登場した瞬間にこれまた泣いたもの。


ってか、二回目と三回目は、新造人間部隊が出てくるたびに泣いてた気がする。


宮迫で号泣かますなんて。いやまぢで。
ほんとに泣いた。どうしようもないくらい泣いた。
登場場面から、アコーディオンの場面に至るまで、ほんとに…あ、思い出したらまた涙腺が。
通称「宮迫アニメ」は涙腺まぢで爆発しましたもの


唐沢寿明を「抱きしめてあげたい!!」と思うなんて。いやまぢで。
【きみは1個も間違っていない。きみが怒るのも当然だ。あたしがきみを守ってあげよう!!】…わけわかんない、我ながら


ミッチーもいいんだな
「我々下層階級に生まれたものは…」って台詞でまた泣いちまったよ、あたし
この人はほんと好きだなあ。


西島秀俊がまたよい。血まみれの男前ってのにはそそられるんですね。だはは


ほんとに泣いてるなあ、この映画では。
テツヤがブライに「許してくれ」って言う場面でぐわー!!(既にその前の「リンク判明」部分で泣いてるんだけどね)、
やっとこさそれが治まったと思ったら、やたらカツゼツの悪いドクター三橋と息子の姿で、またしてもうるうる。
そして更に「アコーディオン」でとどめをさされてしまうのでありました。
エンドクレジットんときにはアタマが泣きすぎで割れそうにいたくなってました。いやいやいやいや


(ちょっと真面目なこと書いてみます。ちょっとだけね)
憎しみが憎しみを生み、闘いが闘いを呼ぶ。
現在も中東では、神の名のもとに人々が武器を持ち、殺戮を行っている。
それは、神が望んだことなのだろうか?
人は自然の一部であり、自然界は共生の社会だということは既に実証されているのに、人間だけが他者を支配することを望む。
それは、何故なのだろうか?


初めのうちは、この作品のテーマの着地点はどこなのだろう?と訝しく思っていた。
でも、バラシン(要潤)が倒れたときに言った台詞、
「俺は許すよ」という言葉を聞いたとき、あたしの涙の防波堤は脆くも崩れ去ってしまった。


「間違うのは人の常、許すのは神の業」と誰かが言った。
けれども、「forgive=許すよ」という一言さえ口にすることができれば、人は無用な争いを避けることができるのではないだろうか。


圧倒されるほどバランスよく配置された色彩と造型の美をフィルム上に再現しながら、深遠なテーマを観る者に投げ掛けたこの作品は、“正義の戦争の存在を認める大人達”に、絶対に観て欲しい。
戦争の意味すら知らない子供達が戦争の犠牲者となったとき、どんな戦争も正義ではなくなるのだ、と私は思うのだけれど、大人には違うのですか?


(…らしくないから、これでやめとく)


ほんとに、泣いた。いやあ、ラブストーリー以来だぞ、こんだけ泣いたの…って、あんまり時間あいてないか(ごめんなさい)


確かにつっこむとこは満載なんだけどね(以下激しくネタバレ)


●あのね、おとーちゃん。おかーちゃん蘇生させたら、おかーちゃんの筋肉も皮膚をつきやぶって出てくるんぢゃないの?


(説)
「息子のアーマースーツをはぎとるに違いない」
「いや、じっくり培養液の中で熟成させるだろうから大丈夫だろう」
「あのおかーちゃん、あのかっこで寒い中連れてこられて凍死もしなかったんだから、皮膚が異常に頑丈なんだよ」


●おとーちゃん。腰から下、その液に使ってたけど下半身大丈夫なんすか?上月博士もさあ


(説)
「あれは生命反応がないものに対してなんだろう。だから生きてるもんには問題がないんと違うのか」


●それでいいのか?


ブライキングは言った【わたしにはなにも見えん!!】(ここで泣いたんだな、また)
彼らになにが見えたのか、あたしなりに推測してみた。
アクボーンは間違いなく「宮迫アニメ」(やばい、涙腺が!!)。
バラシンはきっといわゆる「人生最後の走馬灯」なんだろう。だから「そういうことだったのか、でもいい。俺は許す」なんだろうな
ブライキングはきっと「アコーディオン」のあの映像を観た…と思いたいの。
そうしてあげて。お願いだから(誰に頼んでる)


さて、サグレー。
「それでいいのか」…なにが?
彼女のこの台詞だけが謎。いったい何を見たんだろう。


(説)
「かーちゃんが見てる、ブライキングが約束した「楽園」の夢ぢゃないのかな」


やばい、すんごく長くなっちゃった。ごめんなさい
でもね、本気で好きなの、この作品。
多分公開中は何度も行ってしまうんだろうなって思いますです。


「余談」
二度目に観終わったあと、パンフ読んで気がついて、三度目にちゃんとチェックした
【おお、スワニー!!】
かーちゃんのベッドがスワン型なんだよね。
「争いをおさめなさい」ってかーちゃんが言うとき、羽が両脇から出てるように見えて…


【すげー、スワニーだあ!!】


あたし改造されてもいいから、ブライのおそばにいたいなあ
まあ、誰にでも優しくできる人間ではないので、きっと殺戮されてしまう側になってしまうでしょうけどね。とほほ


「もいっちょ余談」
あたしってば何回大滝秀治さんを「殺害」すれば気が済むんだろう
いっつも映画で観るたびに「あれ?この人亡くなったんぢゃなかったっけか」
今回もまたやっちまっただわ。ごめんなさい、大滝さんー!!