モンスター

MOVIXさいたま
一人で

1986年。娼婦としての生活に疲れきっていたアイリーン・ウォーノス(シャーリーズ・セロン)は、ある夜立ち寄ったバーで、同性愛者の少女セルビー(クリスティーナ・リッチ)と出会う。
アイリーンは、純粋に自分を慕ってくれるセルビーに希望を見出し、2人で新しい生活を始めるため最後の客を取る。
しかし、烈しい暴力を受けたアイリーンは男を射殺してしまう。
セルビーを連れて逃げ出したアイリーン。「彼女のためなら何でもする」。その決意は、次第にアイリーンを追い詰めていく。

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10年ほど前かな「FBI心理分析官」が刊行されたころ、シリアルキラーものにはまったことがありました。
だからこの事件についても上っ面だけは知っていました。
特になんにも感じることがなく、読み飛ばしただけでしたけどもね。

…いやあ、お見事。

シャーリーズ・セロンがオスカーとったのもわかるなあ。
彼女の美しい美貌を見てからいくとこの映画のすごさがわかるってもんです。
あんなに美しい人が13Kgも体重を増やして、歯並びを変えて売春婦を演じているところがすごいです!

カメラテストんとき、誰もメイクした彼女に気がつかなかったってーけど、わかる気がする。
だってあたしも映画の最中「シャーリーズだよな、これ」って何度も確認したもの。

内容としては、出会ってしまった2人が少しずつ少しずつ転落しているところがよく描かれているですね。
ただ強いて言えばもうちょっと、殺人を繰り返して犯してしまった理由を深く追求してもよい気がするけども。

ラストは、日本にない裁判制度の「司法取引」に少し違和感を感じ、
人間自分が大事になると、自分のために殺人を犯していた人を落としいれたり(言いすぎかな…)、
裏切ることも普通になっちゃうんだなと悲しくなっちゃいます。まあ、自分でも同じことすつけどね

最後まで、重い内容で、最初から最後まで内容は読めるんだけど(知ってるからね)、人間描写が細かくて、
サスペンス映画やドキュメンタリー好きにはいいのではないかと思いますわ。

重たいし苦いし、観終わった後に非常にどよーんとした気分になりました。

いい映画ではあったけども、もっかい観るかって誘われたら多分断りますね。
「誰も知らない」と同じタイプの作品ですね、あたしにとっては。

あ、そうそう、「海の上のピアニスト」のトランペッターさんプルート・ビンス・テイラーがちょっと出て来て
「うわ、この人も餌食に??」(数秒後)…ああ、よかった。

この人、目にすっごく特徴あるから、すぐわかるんだよね。結構好きな役者さんですがあんまし映画で出遭えない
アイデンティティー」「コール」からちょっと時間あいちゃったけど、今回「会えて」嬉しかったです。