マスター・アンド・コマンダー

大宮ハタシネマ
むっちゃんと

1805年、英国海軍サプライズ号は、祖国を遠く離れた海上で、フランスのアケロン号と対峙していた。
数々の英国船を沈めてきた敵船に怯え、異様な緊迫に包まれる船内。
そこにはあどけない少年士官の顔も見られた。
だが彼らにはジャック・オーブリー船長(ラッセル・クロウ)の存在があった。
船員たちが“幸運のジャック”と慕う彼は、幾多の苦境を乗り越えてきた百戦錬磨。
12歳の士官候補生ブレイクニーも、船長の勇姿を眩しそうに見つめる。
そんなある夜、サプライズ号は霧の中から現れたアケロン号の奇襲を受け、ブレイクニーも右腕を失ってしまう…。


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いろんな映画にばしばし暴言かましてるあたしですが、無意味に点が甘くなる系統というのがあります
好きな役者さんが出ているってのは、まず当然のことながら(ジェイフや澤田謙也さまが出てればなんでもありにするしね)
あとは「でっかい船」ってのになると、徹底的に甘くなる傾向があります。
豪華客船(でも「タイタニック」はキャルと船だけで点をあげる)、海賊船、潜水艦、幽霊船、軍艦…
ボートやクルーザー程度ぢゃなくて、どでかい船ってのにはもう弱い。
まあ唯一食指が動かないのは宇宙船ですかねえ。帆船系ってのは、潜水艦&幽霊船の次に弱い。


だからこの作品、たとえラッシーが嫌い(だってなんだか小汚いんだもの)なあたしでも、「観るぞ!!」と決めてましたさ。
だって、船ですよ、でっかい。
戦う相手の船もでっかいんですもの。
でっかい船、荒れ狂う海、しかもポール・ベタニー(ロック・ユー!のチョーサー役以来熱愛)くんが出てるんですって?
そりゃもう、点は甘くなることが約束されたも同然なのがこの映画


…はい、アリです、この作品。
たとえ
「なんかいまひとつ感情移入できずに、最後まで外からしか観られなかったなあ…」
「なんか中途半端だなあ、全体的に」
「状況も登場人物も説明不足だよなあ」
「やっぱラッシーは駄目だなあ」
ってのがあったとしても、それでもアリ。


だって荒れ狂う海、でっかい船、「戦うドクター」ポール・ベタニーのおいしさ&副艦長のかっこよさ。


副艦長、まぢでかっこいい。
背が高くて足が長い。
マストにラッシーと登って「ずるしましたね」って場面では「だひゃー!!」ってなっちまったですわ


ベタニ-くんは相変わらず文句なし、はい。
ガラパゴスへの上陸ができなくなって、凹んで拗ねてる場面が可愛くて可愛くて
失意のドクターに虫を渡す少年…涙腺きましたね。


音楽も滅茶苦茶いいのだ。戦闘シーンはやっぱクラシックが合うわね。


そう、戦闘シーンはいい。
砲弾による爆死とかでなく、飛び散った木の破片とかで人が死傷したりするんだ
こういうとこリアルなのはいいなあ


いやあ、満足満足。
世間一般では不評なようですが、あたしは充分堪能いたしましたでございましたですわ。