パイラン
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2003/11/28
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新宿武蔵野館
一人で
40過ぎてふらふらと暮らすカンジェ(チェ・ミンシク)は、ある日突然「奥さんが亡くなった」と知らされる。
身に覚えがなかったが、かつて小金欲しさに中国人女性(セシリア・チャン)と偽装結婚したことを思い出す。
女の名は「白蘭(パイラン)」
1度も会うことのなかった「妻」の遺体を引き取りに、カンジェはパイランが暮らしていた町を訪れる。
部屋に小さな「夫」の写真を飾り、病と闘いながら必死に働いて言葉を覚えていったパイランの最後の手紙。
そこにはカンジェへの純な想いが切々と綴られていた…
☆★☆★☆★☆★
原作は「鉄道員(ぽっぽや)」に収録された、浅田次郎の短編。
めちゃくちゃ好きなんですわ、この話。わんわん泣きましたもの。
しかもチェ・ミンシクです。「シュリ」んとき、あたしハン・ソッキュより彼のほうがかっこいいと思ったですからね。
さらにセシリア・チャンですもの。可憐で、めちゃ好き。「少林サッカー」んときの髭姿だって可愛かったもんな。
というわけで期待しないはずがない。
たとえ原作かなり変えてても、この二人だから完全にカバーできちゃうだろう。
予告の「衝撃のラストに涙が止まらない」とかいうあざとい文章に不安を覚えたけど、でも多分大丈夫。
うん、やっぱ合ってるな。チェ・ミンシクっていいわあ。
このくたびれ加減が保護欲そそるんだなあ。実際に傍にいたら殴るけど、でも可愛い。
セシリアさまは…おおおおおー!!!
ひれ伏して拝んでしまうほどに可憐でいじらしい。かわいい。
幸せ薄そうな顔がもう抜群なんだなあ。
女のあたしがそうなんだから、男性が観たらきっともっとたまんないんだろうなあ。
「カンジェさん、愛してます」…だうー(涙腺が決壊した)
というわけでラスト5分まではまぢで良かった。まぢ泣きしてた。
でもね、最後の5分はいらなかったと思うの。
ああなったのはしょうがないんだろうなとは思ったけど、でもあれじゃだめなの。
きっとこの5分がなくて終ったとしたら「カンジェくん、追手がかかるんぢゃないか?」とツッコミいれちゃうだろうけど
それでもこの場面は絶対にいらない。
「ドリームキャッチャー」といい、この映画といい、最後の大詰めでそれまで積み上げたモノを一気に崩壊させてしまうってのが
なんか今年は多いなあ。
すっごく残念。ほんとに残念。
原作知らないで観た人はどうかわかんないけど、あたしとしてはラスト5分で60点くらいマイナスだな。
だからこれ観る人は、原作読む前に。観たら絶対原作を読んでいただきたい。
もし読んでからって人は、ラスト五分、カンジェさんがビデオを観始めたら席を立ってください。
それがこの「残念な」作品を堪能できる最上の方法かと思われます