マイ・ビッグ・ファット・ウェディング

マイ・ビッグ・ファット・ウェディング [DVD]

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試写会
新宿・朝日生命ホール
みはるちゃんと



ギリシャ系一家の娘トゥーラ(ニア・バルダロス)が、サエない人生を送る自分を変えようと一念発起。
やがて彼女はハンサムな米国人青年イアンと熱烈な恋に落ちる。
だが、ギリシャ人男性との結婚を望んでいた両親や親戚は大騒ぎに!


☆★☆★☆★☆★


これ、予告の謳い文句があざとくてなあ。
『日本の結婚率をあげてみせます』だって。


チラシの文句もあざといよな。こういうのって萎えるんだよな。
タイタニックに次ぐ』とかって文句も萎える。


でも、この作品、なんだか観たかったの。
萎える要素が満載してても、なんだかレーダーにひっかかってしまったの。


単館でスタートして、口コミで広がって、最終的にはとんでもないことになってしまったというのに惹かれた。
メメント」がそーだったように、絶対こういうのは見逃したら損だって。
(まあ、たまにアメリみたいに肌に合わないのもあったりするけどさ)


いやいやいやいや、面白かったですよ。
他人事だから「大変だなー」って楽しめてしまう部分が殆どなんだろうけど。


あたしは同じ国籍を持つ、同じ会社にいる相手と結婚したから、なんのトラブルもなかった。
でも、歴史のある民族、それを誇りにしている民族が、別の民族と結婚するっていうのは本当に大変なんだろうなあ。
映画ではコミカルに描かれているけども、実際は絶対もっとすごく大変なんだろうなあ、って。


彼女の場合は本当にいい男をみつけたからラッキーだったんだろうけど、
(「セックス・アンド・ザ・シティ家具職人エイダンくん。優しい顔してるんですよね、ほんとに。適役」)
もしうちの亭主がこんな状況におかれたら「あ、じゃあ、もういいです」って逃げることは間違いないな。
あたしだって逃げるもん、間違いない、絶対。


両家の両親同士だけっていうこぢんまりした食事のはずが、親戚一同を呼び集めてとんでもないことになってる。
これは笑った。エイダン(この人、この役のインパクト強すぎて他の名前で呼べないの)かーちゃんが持ってきた
ちっこい皿に載ったケーキが哀れと笑いを誘いましたね。
こりゃ参るわな。うちの両親だったら間違いなくこの時点で『やめなさい!!』ってなっちゃう。
(ちなみに親戚のおばちゃんを演じているヘドウィグのマネージャーさんが非常においしい。この人って最高に良いですわ)


ハッピーエンドになったからいいようなものの、これって1歩間違えるととんでもない悲劇を巻き起こしかねないかもですよな。
ラスト近くで彼女が娘に言う『好きな相手と結婚していいから』って台詞が、笑えるやら納得するやらで。


面白かったです。お薦めです。
ハートウォーミングムービーってのは、こういうやつを言うですなー、と。


でも、あたしは女性だから、これを観て「おー」って思ったけど、男性はどうだかなあ。


しかし、未婚の女性がこれを観て『愛は全てを超えられる。すべての問題は愛で解決する』なんていう
間違った思い込みを持ったりしたら、かなり怖いかなーって気もしてくる作品ではございましたな。
(あーんなにいい男はそれこそ地球人類の男性全部探したって、二人みつかりゃ奇蹟ってもんです、はい)