ハンテッド
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2003/12/03
- メディア: DVD
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渋谷東急
ししょーと
その昔「ユージュアル・サスペクツ」でベニチオ・デル・トロにはまった。
「ザ・ファン」で「濃いなあ、でもこの下品さは妙にかわいいぞ」と更にはまった。
「スナッチ」で『再会』したとき「絶対間違いない。あたしはこのあんちゃんに惚れている」と確信した。
オスカー受賞したときに『あたしの眼に狂いはなかった』と狂喜した。
…でも、どうやらそれは一過性のものだったようだ。
一過性ってのは間違ってるかな。
今回のこの作品、「見るぞ!!」って気合もあんまし入らなかったしな
トミー・リー・ジョーンズが出てるにも関わらず、です。
とりあえず終っちゃうからその前にってんで足を運んでみました。
…いかんなあ。
この「いかんなあ」は、映画でなく自分への反省。
ここしばらく「アウトライブ」とか「火山高」とかのワイヤーばりばりアクションばっか観てたから
この類の『目に優しい』アクションって、やばいっす。
淡々としてたもんで、落ちかける落ちかける。
全編通して、あと1mm沈んだら寝てしまうぞっていう、薄皮壱枚状態でした。
いやいや、悪くはなかったんですけどね、でも観終わっても「どってことねーなー」って感じで。
同じワイヤーなしのバトルでも、武勇伝では眠くならなかったんだけどなあ。
ストーリーに関しても、冒頭20分で怒涛のツッコミが入ってしまいまして。
最初の「コソボ爆撃」で、いきなりあたしの頭の中でナレーションが流れた。
『この爆撃があった朝、コロンバイン高校の生徒二人がボウリングを楽しみ、その後…』
マイケル・ムーアの声で、字幕つきのイメージで…すんげ馬鹿です、あたしってば。
まあ、こんなどうでもいいことやってんだから先は見えている。
暫くしてから、あたしは鬼ツッコミをかました。
これさ、でるとろくんは悩んで悩んでとみーりーくんに手紙を書いたわけですわね。
悩んで悩んで恐怖に脅え倒して救いを求めて何通も。
それに返事がこなかったことにより、彼は壊れてしまったわけで。
…つまりですねー、これって、顔はごついくせに身体が細くて全身像がアンバランスなトミー・リー・ジョーンズが全部悪いんだよねえ。
こんなえらい目にあって闘わなければいけないのも、そりゃ自業自得ぢゃありませんかいな。
ってなわけで、とみーりーが苦戦してもなにやっても「自業自得っすよ、しょーがないやね」ってしか思えなくて
それであたしの中では終わってしまったわけで。
強いて言えば、あの橋の上で決着ついてくれたら、アリだったのになあ。
貿易センタービルから転落するキングコングを彷彿とさせてくれて、絶対泣いたのにな。
(小さい頃、落ちて行くコングの姿を見て、頭が割れそうに痛くなるくらい泣いたもんでございます、あたしゃ)
まあ、ちゃんと最後は森で多々買わないといけなかったんだろうけども。
いやいやいやいや、参りましたね、感想もなんも出てこない作品ってのは。
悪くはないんだけど、なんも言うことがないんだもんな。
終ってから、聞いた
「あの、飛行機嫌いってのはなんぞ伏線になってたんすか?」
(いや、もしかして気がつかないうちに落ちてしまってて、見落としたのかなって)
『なんもない。伏線らしきものは皆無の映画だったな』
…じゃ、なんの意味があったんだ、あれには。
うん、けなしてるわけでは決してございません。
よく出来た作品だったですよ。
でもまあ、洋画劇場で充分だったなあって気がしたのでありました。
まあ、渋谷東急も閉館だから、行けてよかったのかな、ってことで。