ムーンライト・マイル
- 出版社/メーカー: ショウゲート
- 発売日: 2004/01/16
- メディア: DVD
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試写会
新宿・安田生命ホール
みはるちゃんの御招待
結婚式の直前、婚約者が流れ弾に当たって死んだ。
悲劇の花婿となったジョー(ジェイク・ギレンホール)は、そのまま彼女の両親(ダスティン・ホフマン&スーザン・サランドンさま)
のもとに残り、理想的な娘婿の役目を果たそうとする。
が、彼にはどうしても言い出せない秘密があった。
事件の三日前、友達以上の関係になれないと気付いた彼は、婚約を解消していた。
さらに運命の女性と会ってしまったジョーは、自分の気持を封印してしまうか、彼女の両親に真実を打明けるべきかどうか、
人生の選択を迫られることとなる…
☆★☆★☆★☆★
前日観た「サラマンダー」への怒りを一気に雲散霧消させてくれる、いい映画でした。
スーザン・サランドンさまのお姿を見てるだけで、あたしは嬉しくて切なくなりました。
葬儀のあと、「悪口大会」をはじめるんですが、ここは笑えるけども、胸が切れそうになりました。
そーなんす、先日急逝した幼馴染のことが頭よぎってしまって。
彼がいなくなったあと、殆ど付き合いもなかった、「かろうじて知人」という関係の人達から
「気の毒に」とか「かわいそうに」とかの言葉をいただきました。
この言葉のあとに殆ど必ず「差し支えなかったら聞いてもいい?」と、彼がいなくなった原因を聞かれました。
それはあたしには「劣悪趣味な好奇心」としか思えなかったんです。
直接関わってる人間でないとわからない痛みや苦しみがあります。
そっから「再生」していくには、どうしたらいいかわからない。
誰がなにを言ってくれようと、結局それは自分でみつけていかなくてはいけない。
あたしは「いつも通り、ぐうたらのんべんだらりと日常を過ごす」ことを選びました。
ジョーは優しい。優しいけど臆病。
その臆病は、観ていて胸が締め付けられるくらい同感できて、泣きそうになる。
だからこそ、彼の決心が、「真実」を告げたときの彼の姿が、まぢでじーんときた。
(めいっぱいビジネスに徹する、ホリー・ハンター扮する弁護士がこの効果を更にもりあげる…うまいなー)
ダスティン・ホフマン演じる親父さんの『行きなさい』って言葉に、涙腺が爆発寸前。
後ろに座ってたねーちゃんが号泣かましはじめなかったら、まぢで決壊してたな。
この映画の中の人達はみんな傷ついて、完全に癒されはしないものの
(そもそもこういうことで完全に癒されるなんてことは絶対にないと思う)
『再生』へ向けて、それぞれ進み始めていた。
そしてあたしも、少しだけ、ほんとうに少しだけなんだけど、「大丈夫」の度が増した気がした。
こういう状態のときに、こういう映画に出会えたことは、神様の贈り物だと自分勝手に思った。
おすすめです。はい。
あざとくない静かな感動を与えてくれる、いい作品でございました。
誘ってくれたみはるちゃんに感謝いたします♪