おばあちゃんの家

おばあちゃんの家 [DVD]

おばあちゃんの家 [DVD]





神保町・岩波ホール
ししょー、みなみちゃん、もりたさんと


母親の仕事が見つかるまでと、田舎へ預けられた都会育ちの7歳児サンウ。
口がきけない文盲の祖母をバカにし、不自由な生活に不満を爆発させる。
だが、やがて祖母の深い愛情に気づき少しずつ心を開いていく。


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この映画は、今年のはじめに予告編を観て以来、ずーっと観たかったのです。
なんせ老人&子供って組み合わせの映画にはもう徹底的に弱いのですわ。 反則技ってわかってても、どうしてもね。
テアトル系の映画館で予告を見るたびに、しまいにゃ涙腺うるんでくるようになっちゃって。
今年観たい映画の上位にランクしていたのがこの作品。


というわけで、満を持して行って参りました。
岩波ホール、満席。補助席まで出てる。すごい。最近流行りだからな、韓国映画って。


…いやいやいやいや、泣きましたよ。
笑いましたし、サンウに「をいをい」って腹がたったり(子供嫌いですから)、ほのぼのもしました。
でも、バスで帰って行くサンウと、それを見送るおばあちゃんの姿にもう涙がとまらなくなっちゃって。


お約束なんですよ、完璧に。
展開は読めるし、実際その読みどおりに進んでいくんです。
それでも、どうしても涙腺の決壊が止められなくって…いやいやいやいや。


アクションなし、CGもワイヤーもなし、息を呑むようなサスペンスもスペクタクルもなし。
それでもこの作品は、心を打ってくる。


終った後に「感動した」って感想をもつわけではない。
ただ、「いい映画観たなあ」っていう感慨くらいかなあ。


それでも、あたしは思った。
まぢで、たまにはこういう映画を観ないと、人間として、映画好きとして、駄目になっちゃうなあって。


ハリウッド作品専門の若い子とかは、きっと駄目だろうなあ。
「なんだこの映画。つまんねー」って思うかもしれない(前の席に座ってたあんちゃんがそうだった)
あたしも二十歳くらいの小娘だったりしたら、きっとそうだったかもしれない。


でも、ある程度年齢がいった、そしてちょっと心が疲れている人には、この作品はかなりいい。


優しい、癒しの時間をくれる、そんな映画でございました。