CUBE2

CUBE2 キューブ 2 特別版 [DVD]

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試写会
九段会館
ひつじちゃんと



巨大な立方体の建物の中で目覚めた心理療法医ケイトが、他の部屋で出会った人々と共に脱出法を探る。しかし彼らは科学の常識を超えた建物の構造に翻弄され、1人ずつ恐るべきトラップの餌食になっていく。


☆★☆★☆★☆★


前作「CUBE」は、いわゆる「一発映画」と言われた類の作品でした。


結局あの「箱」はなんだったのか、あの人たちはいったいなんのために集められたのか、
そういうことに一切説明がありませんでした。


だからこそ、その説明のなさにこそ、あの映画の面白さがあったとあたしは思うわけです。
終ってからあーだこーだ延々論議できるんですもの、それも際限なく。


今回の謳い文句は、「CUBEの謎が明かされる」…うーん


極限状態におかれた人間がどういう行動を取るかを研究するために作られたものか、
どっかの暇な金持たちが「さて、どいつが生き残るかな」とトトカルチョするっていう娯楽のためのものか、
宇宙人が地球侵略のために作ったものだとか
政府にとって邪魔な人たちや犯罪者たちを「始末」するためにつくられた施設なのか。


こういうのは、あーだこーだ話してるのが愉しいんであって、それに答えを出されたら、つまんにゃいっす。
つまんにゃいってーか、あの「CUBE」ってのがすごく安くて陳腐になってしまうんぢゃないかと。



そして映画が終った後、あたしとひつじちゃんは、吼えた。


【…なんぢゃこのクソ映画はあああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!】



いくら前作がヒットしたからって いくら前作が話題になったからって 安直に「2」を作るのはどうかと思うんですけど。
監督まで変えてやる意味があったんだろーか。
しかもこれ、どうやら寅さんのように延々シリーズ化しそうな気がする。


もしそーなら…
今回が「はいぱーきゅーぶ」(原題)でそ。
次回は是非「まっするきゅーぶ」でお願いしたいな。


目覚めた部屋にはジャン・クロード・ヴァンダムが。で、逃げる。
次の部屋には魔裟斗が。ちょっと躊躇するけど、やっぱ逃げる。
更にその次の部屋には澤田謙也さまが…あ、あたしこの部屋で力尽きてもかまいませんです。


まあ、映像的には悪くなかったけど、 一気に醒めてしまうH場面や
淡々とした展開がゆえに重かった前作と比べて非常に騒がしい展開や、
「いやん、お約束ぅ」となってしまう流れ(前作より程度は低い)、まあ、全体的な点数としてはかなり低いです。
だいたい、攻撃性が低いんですよ、今度の箱。
時空間の歪みだなんだなんて、おもしろくもなんともねーや。あたしにとってはですが。


この作品は、一個目で完璧に完結してるんだから、2なんて作らなくていいんだよな。



で、結局、そーきましたかっていう「謎」(以下ネタバレっす)。



そっすか、軍事施設っすか。


第二段階ってこたー、続きがあるんですね。


…んー、このままずっと続いていったら、最後に異常にデンジャラスなテーマパークのアトラクションができちゃいそうだな。


まあ、それはそれでアリだけどもさ。おもしろいから。


なにはともあれ、前作の監督ヴィンチェンゾ・ナテリさんは、この映画をどう観ているんだろーか。


「俺が作りたかったのはこんなんぢゃねー!!」って怒ってないといいけどな。


なにはともあれ、こんなんでコケラ落しされるヴァージンシネマズ六本木は御愁傷さま、だなあ。


ほんっとに、なんでもかんでも2を作るのがはやってるけど、やめてほしいよな。


ハリポタやLOTRは原作があってのものだからいいんですけど、ただヒットしたってだけで、その続編ってのはなあ。
香港映画だったら「はっはっはー」で済むけど、ね。
人肉饅頭シリーズは、どんどん馬鹿映画になってって、これは非常に楽しいです)



リメイクも反対、そして安直なパート2も反対。
あたしって結構保守的な人間なのかも…ちょっと違う?ま、いいか。


とにかく、この映画を面白いと思った人には申し訳ないんですけど、
あたしにとってこの作品は
「金払う価値なんて一切なし、レンタル代ですら勿体無い。テレビの洋画劇場で充分」ってレベルの作品でした。