ぷりてぃウーマン

ぷりてぃ・ウーマン [DVD]

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試写会
千代田区公会堂
みはるちゃんと


「いーんだよ、どうせそのうち死んじゃうんだから!」
開き直ったおばあちゃんほど手に負えないものはない!?
ごくフツーのおばあちゃんたちが、突然芝居を始めると言い出したからさあ大変。
怖いもの無しのド素人だから、がむしゃらに突き進み、その行く先では必ず何かが起こる。
ハチャメチャにひっかき回され周囲は大反対するが、本人たちは大マジメ。


「ナメてもらっちゃ困るってんだよ!」


人々の心配をよそに、見られるカイカンを知ってしまった彼女たちはどんどん進化を遂げていき、
その勢いはもう誰にも止めることができない。
辛気臭い世の中なんて吹き飛ばせ!!パワー炸裂のエンタテインメントついに登場!


『ぷりてぃ・ウーマン』は、静岡県に実在する無敵のおばあちゃん劇団『ほのお』をモデルに組み立てられたスーパーフィクション。
平凡なおばあちゃんたちが、幾多の困難を乗り越え、劇団を旗揚げするまでを涙あり笑いありで描いたハートフルな物語だ。


☆★☆★☆★☆★


いっやー、邦画ってほんとにまだまだ捨てたもんぢゃありません。
ハートフルなのはメグ・ライアンサンドラ・ブロックの独壇場ではないんです
(まあ、あっちはラブコメですけどさ)


おばーちゃん、可愛い。
おばーちゃん、パワフル。
おばーちゃん、素敵。
おばーちゃん、泣かせてくれます。


とにかく全編が暖かい笑いに満ちています。
笑って、笑って、そしてホロっとしちゃう。


リーダーシップを握る葵さん(淡路景子)、背中がぴしっと伸びてて、なんだかとってもかっこいい。
強引で、強気で、みんなをどんどん引っ張ってく姿に、思わず惚れそうになってしまうです。


で、芝居の過程がとにかく笑える。


配役決めるの、アミダクジかあ?
をいをいをいをい。でも可愛いぞ、なんだか。


台詞棒読みのおばーちゃん、これがまた可愛いったらありゃしない。
夜中にダンナさんと特訓してる姿に、ほろっとして胸がぎゅってなっちゃって。


イーデス・ハンソンさんの男装が、笑えるんだけどなんだかかっこいいんです。
庄司歌江さんも、そしてそのほかの人も、「しょーがねーなー。でも可愛いぞー」。


ばーちゃん軍団以外の、脇を固める人がみなさんこれまた抜群で。
ばーちゃんの御家族たち(岸部一徳風吹ジュン高橋ひとみ、えびすさん、斎藤洋介など)が
「とほほ」ってなりながら、最後にばーちゃんたちの姿に涙する…これはかなり胸がつまりましたね。
(あ、斎藤洋介さん御夫妻は違うか。「とほほ」ともならず涙する。これまたかなり涙腺うるる)


役所の福祉関係のあんちゃん(益岡徹)、波風立つのが大嫌いな男。濃い顔だよな。すげーな。
その部下のねーちゃん(市川実日子)、何事もなげやり、でもかなりツボにくる娘。
ともしび会のサポーター、「金八先生のおまわりさん」。チャリ姿が似合うなー。
随所でともしび会の「被害」をくらう町の人々(チュ-ヤン、山田邦子寺田農出川哲郎)も良い。


なんて言ったらいいのかな、うまい言葉がでてこないんだけど、とにかくこの映画、いいです。
心が疲れてきたときに観たら、すっごくパワーがもらえて、いいかもしれない。


はい、おすすめです。
ただし、アクションもCGも恋愛もなんもないから、そういう盛りあがりを映画に期待する人はやめたほうがいいかもですね。