アバウト・シュミット

アバウト・シュミット [DVD]

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試写会
内幸町・イイノホール
みはるちゃんと


ウォーレン・シュミット(ジャック・ニコルソン)は66歳。
定年退職後、充実した第二の人生を送る筈が、実際は不満ばかり
―職場の生意気な後任が気に入らない、妻の言動がいちいち気に障る、娘の婚約者は最低だ。
そんなうっぷんを、アフリカに住む6歳の少年宛の手紙の中でぶちまける。
しかし何通も手紙を綴るうち、彼は次第に自分自身を見つめ直してゆく。


「私は人生で何も成し遂げていない。誰にも必要とされてないかもしれない…」


人生の転機を迎え、初めて深い孤独を感じるシュミットだが…。


全てを失い裸になった人間の切なくも愛しい姿を、オスカー俳優ジャック・ニコルソンが演じ、
世界を笑いと涙で包んだ感動のヒューマン・ドラマ


☆★☆★☆★☆★

これはね、感想書いていいもんかどうか。


淡々とした展開で、それがあまりに気持ちよくて、中盤から後半にかけて、ついに睡魔に惨敗してしまいました。
ラスト5分は熟睡こいちまいまして、気がついたらエンドクレジットが…おーまいがー!!!


だから、ちゃんと「覚醒」していた範囲でのコメントになります。ごめんなさい。


ジャック・ニコルソンってのは苦手なんです。
アクがあまりに強すぎて、うまいんだけど、映画の途中で「おなかいっぱいです。もーいーです」ってなっちゃうのです。


でも、今回の彼は良かった。
定年退職の瞬間から、どんどん「空虚」に気がついて行くに従って、どんどん変わる。
外見だけでなく、表情まで変わる。
確かだと思っていたものが、実は砂上の楼閣に過ぎなかった…これはたまらんだろうなあ。


ほんとにうまい。感動しました。


ナレーションを「少年への手紙」ってことで表現するっていうのも、うまいなーって。
(いや、これはニコルソンの演技云々ではないんだけども)
ラストでこの少年がらみの感動場面があったそーなんですが、熟睡してて知りません。ごめんなさい。


ニコルソンもいいけど、キャシー・ベイツもいい。
この人はほんっとーに好きだ。彼女が出てるだけで映画がぴしっとしまる。
そこにいてくれるだけで、なんだか安心する。
美人ではない。華やかでもない。でもこの人にはなんだかとっても「確か」なものがある。
こういうおばさんになれたらいいだろうなあ。
(理想はジーナ・ローランズさまなんだけど、そっちはもう駄目なよーだし)


ほんとに、いい映画だった。全部起きてられたら、きっともっと書いてたんだろうけど。