ラブドガン

ラブドガン [DVD]

テアトル新宿
一人で

女子高生の小諸観幸（宮崎あおい）は、浮気のバレた父が起こした無理心中で両親を亡くし、たった一人で途方に暮れていた。
そんな時、殺し屋の葉山田（永瀬正敏）と出会った観幸は、憎しみにまかせて「父の愛人を殺して」と頼む。
一方、幼い頃に両親を殺された葉山田を引き取り、殺し屋に仕込んだ男・丸山（岸部一徳）は、見習いの種田（新井浩文） と葉山田の追跡を始める。
丸山は、息子同然の葉山田を殺す命令を受けていたのだ…。

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新井くんが出てるってから、行ってみましたさ。
新井くんはあの「乾いた目」がツボで、妙に気になる役者さんだったりします。
出遭いは「GO」。そしてそのあとの「青い春」で再会し、「ああ、この人をずっと見て行こう」とあたしは心に誓ったのでした。

この作品は葉山田と丸山の「愛」であり、観幸の「再生」であると同時に、種田の「成長」であるんですね。

弾丸には色がある
撃った人間の心が弾丸に色をつける。

悲しみは「青」、憎しみは「黒」、脅えは「黄色」、そして伝説では「赤」がある。
「赤」がどういう感情で出てくるかは、まあネタバレになるからここでは避けるとして。

前半ちょっとつらいんですけどね。
葉山田、観幸、丸山と三人の話が別々に進行していくから。
そこでちょっとずつからんできて、どんどん話に引き込まれていく。

ラスト近くには「うわー」って、見事に言葉を失ってしまいました。
（あたしここ数年、「やられた」と思うと混乱してしまって言葉が失われる傾向があります）

ストーリーは好き嫌い分かれるでしょうけど、あたし大好きですね、こういうの

新井くん、いいなあ
熱いんだけど、なんだか乾いて（渇いて）いる

彼が発射した弾丸は「青」だったのか「赤」だったのか
両方が混ざった「紫」だったのかな…いや、やっぱ「赤」だろうな。

この人はほんとに今後が楽しみだ。
ラスト、彼が「アキラ」に与えた新しい名前。あたしはそれに胸がぎゅっとしました。

永瀬くんは、そつなくこなして見事としかいえませんな。
この人の出てる作品は結構安心して観れるんで（まあたまに「海は見ていた」とかはずれもあるけど）。

【俺は、俺を心の底から憎んでいる人間に殺されたい】

岸部さんはほんとにいい。
ってか、この方の名前だけで映画観に行ってしまうようなとこあるんだけどね、あたし
箒振りまわしただけでみんなが引くような強さ…かっこいいなあ。

【俺が殺してやらなくて誰がやれるんだ】

宮崎あおいちゃんっていうのは、良く知らないけど可愛い子ですね

【あたしは、愛してる人に殺されたいな】

自分はどうなんだろうなあ
そうだなあ、やっぱり自分が愛している人に…なのかなあ。
日頃【即死だったらなんでもいいです】とか考えてるけども、ちょっと考えてしまいました。

終ってから誰かとあーだこーだ語るっていうんでなく、たった一人で反芻していろんなこと考えてみる。
そういうのが合ってるんぢゃないかなと思いました。
まあ、あたしがそう思ってるだけで、他の人はどうかわかりませんけども。

エンドクレジットの最後までしっかり見せてくれる、こういう映画って大好きですわ、あたし。